経営理論に関する基礎知識 ~成長マトリクス~
こんにちは。
本日は、企業が事業を行う領域を広げようとする際に使える、
『成長マトリクス』について記事にしたいと思います。
『成長マトリクス』は製品=市場マトリクスとも呼ばれます、事業の成長を”製品”と”市場”に分け、それらをその企業にとっての”既存”と”新規”に分けて表します。
市場浸透戦略
既存市場に既存製品を投入する戦略です。広告やブランディング・価格戦略などにより、市場シェアを拡大しようとする戦略です。
既存の製品に十分な競争力があり、現時点では十分なシェアを獲得できていない場合に有効です。
新市場開拓戦略
新市場に既存製品を投入する戦略です。既存製品をこれまでターゲットとしていなかった層に、展開することで売り上げを向上させようとする戦略です。
国内向けに販売してきた製品を、海外にも販売する場合はこれにあたります。
新製品開発戦略
既存市場に新製品を投入する戦略です。
新しい機能を持つ製品を開発することはもちろんですが、色やデザインを変えることも、これにあたります。
録画機能のあるテレビや自動車のニューモデルなどがこれにあたります。
市場規模がそれに見合うほど大きいのか見極める必要があります。
新市場に新製品を投入する戦略です。
一般的に無関連多角化を指し、最もリスクが高くなります。一方で、単一の製品や市場に依存しない企業体質を確立することにつながりますので、市場の変化に強くなります。
関連多角化
自社が現在行っている事業と同じ分野であったり、同じ技術を用いることが出来るなど、関連性が高い事業に進出することです。
この関連性が高いほど、既存の経営資源を活用することが可能で、シナジー効果が発揮できる期待が高まり、無関連多角化と比較すると、成功の可能性が高まります。
一方で、市場自体が縮小してしまうケースや、自社の技術が陳腐化してしまうことのリスクは残ります。
無関連多角化
自社が現在行っている既存の事業と関連性がない、または低い事業へ進出しようとする戦略です。一般的には、既存の経営資源を活かすことが出来ないため、成功の可能性は低くなります。
パナソニックやそんぽホールディングスが介護事業に進出していることも、この例に含まれますが、パナソニックは介護機器を製品化していたり、そんぽホールディングスは、他社を事業ごと買収することで、ノウハウを得るなどリスクを軽減する戦略を立てて行っているので、成功できるのですね。
本日の記事は以上になります。
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