経営理論に関する基礎知識~事業戦略~
こんにちは。
本日は事業戦略の策定について記事にします。
事業戦略は、企業戦略よりもより詳細で、
企業が複数の事業を営んでいる場合は、それぞれの事業ごとに事業戦略があります。単一事業の場合は、企業戦略=事業戦略となります。
ただし、単一事業の企業であっても、事業戦略策定においては、対象市場の動向や競合などを分析した上で『いかに競争優位性を発揮(または獲得)して事業を継続するか』を明らかにする必要があります。
そのためには、事業を行う領域『ドメイン』を設定する必要があります。
ドメインを設定するにあたっては、以下の手法を用いて自社や市場・競合を分析した上で、決定します。
- 自社や市場の状況を明らかにする『SWOT分析』
- 事業に影響を与える競争要因を明らかにする『5フォースモデル』
- ドメインを拡大する際にどの方向に広げていくのか?『製品=市場マトリクス』
- 競争優位性をいかに獲得し、維持するか『VRIO分析』
では、それぞれの手法でどのようなことが、明らかになるのでしょうか?
順番に見ていきたいと思います。
SWOTはそれぞれ、S(Strength:強み)W(Weakness:弱み)O(Opportunity:機会)T(Threat:脅威)の頭文字を取ったものです。
Sは自社の強みを明らかにし、それを活かすことが出来る事業領域を明らかにします
Wは自社の弱みを明らかにし、それを克服するための投資や教育を行います。場合によっては、弱みのある事業には参入しない・または撤退する決定を行います。
Oは経済の動向、市場のニーズ・競合の変化、人口動態、政治、法律の改正などによる、機会(チャンス)を言います。
TはOの裏返しで、それらによってもたらされる脅威を表します。
これら4つをマトリクスにしたものも良く使われます。
SWOT分析を行うことで、
- 自社の強みを明らかにし、それを活用できる市場を開拓
- 強みを強化することで差別化を行い、競争優位を持続させる
- 弱みを克服することで、長期的な成長に結び付ける
- 弱みを克服することで、他社に対し参入障壁を設ける
などのように活用します。
■5フォースモデル
自社の事業の収益や継続性に影響を与える5つの要因を分析するものです
5つの要因を次にあげてみます
既存市場の競合
現在事業を行っている市場ですでに競合している相手。
参入企業の数、固定費、市場の成長度合い、商品・サービスの差別化の程度などにより、競争の度合いが決定します。
新規参入
現在、参入していない企業が参入してくる場合、それが競争の激化につながります。参入障壁が低ければ、競争は激しくなります。
売り手
製品・サービスを生産・提供するために必要な資源を外部に依存している場合、売り手の交渉力は脅威になります。供給する業者が少ない(独占や寡占)場合や、特許等に守られたものであれば、脅威は増します。
買い手
製品・サービスを購入する相手の交渉力が、脅威になります。
買い手の購買力が高まれば、交渉力が増すことで、脅威になります。
代替品
既存の製品・サービスを代替するような、新製品・サービスを提供する企業が現れる場合は脅威となります。
長くなりますので、本日は以上とし、明日は5フォースモデルを使った競争回避戦略をまとめていきます。
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