就業時間中のタバコは禁止できるか?について答えます
こんにちは。
本日は、就業時間中の喫煙を禁止できるのか?について取り上げます。
『就業時間中の喫煙』については、タバコを吸う人・吸わない人によっても、立場は異なるかと思います。
またある程度は、経営者の裁量により可とも不可ともなりうる内容です。だからこそ、常に喧々諤々議論が続いており、結論が出ないようですね。
本日は、この問題に結論を出したいと思います。
まずは、このタバコ問題を2つの視点に分けたいと思います。
- 就業時間中にタバコを吸うことは許されるのか(時間の問題)
- 仕事場でタバコを吸うことは許されるのか(場所の問題)
では、順番に見ていきましょう
■就業時間中にタバコを吸うことは許されるのか
まず、労働基準法第34条3項に、休憩時間は自由に利用させなければならないとあります。逆に言うと、それ以外の時間については労務を提供する義務があります。ただし水を飲んだり、トイレに行くなど人間が生きていくうえで必要な事については、その限りではありません。
そこで、喫煙者は言います『タバコを止めるくらいなら死んだほうがまし』『生きていくのにタバコは絶対必要』
吸わない人からすれば、屁理屈のような言葉が並ぶわけです。
実際のところ、どうなのでしょう?実は仕事時間中のタバコについては、過去に裁判でも争われています。
その内容を要約すると、一定の割合で喫煙者が存在する中でも、生活必需品とまでは言えないので、喫煙の自由は、あらゆる時・場所においても保障されなければならないものではない。としており、”生きていくうえで必要な事”とは言い難いようです。
従って、休憩時間を除けば、喫煙を禁止することに一定の根拠はありそうですね。休憩時間については、いかがでしょうか?
休憩時間は自由に利用させなければならないとありましたね。
ということは、(プライベートも含め)自由時間のタバコを禁止できるかという問題になります。
答えはNO!です。会社には強制的にタバコを吸わせないことは出来ないのです。
ただし、休憩時間の自由利用の原則には、次の例外規定があります。『事業場の規律保持上必要な制限を加えることは、休憩の目的を害わない限り差支えない』とあります。
従いまして、職務上喫煙が事業の運営に大きな影響を及ぼす場合や、次に取り上げる、ことを理由に禁止することは可能です。
■仕事場でタバコを吸うことは許されるのか
2020年4月1日に健康増進法が改正され、多くの仕事場が該当する、第二種施設では、屋内での喫煙が原則禁止されました。
喫煙可能にするには、一定の設備を設ける必要があります。そういった設備が無いことを理由に、職場内での喫煙を禁止することは可能です。必ずしも、喫煙を可能にする設備を設置する義務は、会社にはありません。
本日は以上になります。
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